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【お墓とゲーム】​「おはかるた」で伝えたい、お墓との向き合い方

お盆には帰省して、家族でお墓参りをするという方も多いのではないでしょうか。でも、今年の夏も昨年に続くコロナ禍にあって、それも叶わなかったり。そうなると小さな子どもにとってはお墓参りの機会がめっきり減ってしまうことにもなってしまいます。

そんな子どもたちにも、遊びを通じてお墓のことを伝えられる、「お墓の話かるた(=おはかるた)」をご紹介します。

「おはかるた」には熱い想いが込められているんです。

こんな記事

「おはかるた」とは?

おはかるた公式HP

「おはかるた」の正式名称は「お墓の話かるた」で、略して「おはかるた」です。誰もが知っている、日本語の50音を絵札と読み札であらわした「かるた」のテーマに、「お墓」が据えられているんです。

今年2021年に完成したのですが、なぜ「お墓」なのでしょう? 一体どのようにして生まれたのでしょうか?

お墓が危険なものであってはならない

「おはかるた」の製作者は、長野県で石材店を営む澤 栄一さんです。

きっかけは、2018年に地元の長野県下伊那郡にある墓地で起きたという事故。古い墓地にひとりで入った小さな子が、倒れてきた古いお石塔の下敷きになり亡くなってしまうという、とても悲しく痛ましいものでした。

石屋さんとしてお墓と縁の深い澤さんは、お墓がただ危険なもの、墓地が行ってはいけない怖い場所、となってしまっては、子どもたちがお墓の本来の役割や大切さを知らないままになってしまう、と危機感を抱きます。

以来澤さんは、お墓が危険なものにならによう、地元の保育園で子どもたちを相手に、お墓との向き合い方を伝える活動をはじめ、続けてこられたそうです。

遊びながら覚えられる『かるた』に

保育園で「お墓のはなし」の活動をすれば、子どもたちには届くけれど、 もっともっと多くの子どもたちに届けたい…。そのためには? と考えて、かるたなら、遊びながら知識を身につけられると行き着いたそうです。

たしかに、子どもって、かるたが大好き。何度もやるうちに、読み札と絵を完全に覚えてしまい、だから、大人と子どもが対等に遊べる、いや、負けてしまうあそびでもあります。

そんな子どもの特技を最大限にいかすべく、多くの知育かるたというものが存在します。お墓テーマのかるたがあれば、それで遊んでくれる子が増えたら、自然とお墓の知識が身についていきますよね。

クラウドファンディングで賛同を募る

そして2021年、お墓のかるたを作るため、​クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で資金を募るという挑戦に至りました。

プロジェクトの募集期間は、2021年3月29日〜5月24日。

わたしはこのクラファンを、SNSを通じて知りました。プロジェクトを立ち上げ、その告知を広めること自体が、多くの人の目に触れて、興味を引くことになるのですよね。「お墓」とはニッチながら、でもありそうでなかった!と膝を打ちました。

実はその頃、当サイト「おはかんり」も立ち上げたばかりのタイミングで、「おはかるた」と「おはかんり」のネーミングがなんだか似てますね(笑)、ということでフォローさせていただいたのです。

1ヶ月半あまりの期間を見届けさせていただきましたが、早い段階で当初目標だった支援金額 700,000円に達するという大成功でした。最終的に、総支援額は848,888円、133人もの支援者の賛同を得たのです。

「おはかるた」完成

それから約2ヶ月後の7月下旬ー。
支援したコースのリターンである、完成した「おはかるた」が届きました。当初は9月ごろ予定となっていたので、だいぶ早かったですね。

しかもお礼のお手紙に、手書きの宛名とメッセージ入りでした。なんだか嬉しいです。

同梱のリーフレットには、おはかるた事務局から支援者さんへのお礼と、特別協賛者(社)さんのクレジットが掲載されていました。それを見ると、たしかに全国へ届いたのだと伝わってきました。

好きな読み札 ベスト3

さっそくすべてに目を通してみて、いいな、と思った読み札ベスト3を紹介します。

ぞくがあつまるところ

一人で…親子で…きょうだいで…その家族の「大切な人たち」が眠る場所は、家族が集まるところでもあります。

うだ!おはかまいりしよう!

そのくらい気軽に行っていいのです、お墓って。そして、お墓との向き合い方を後世に伝えてほしいのです。

たねといってかえります

友達に「またね」というように、お墓でお話ししたあと、「またくるね」と言えるといいと思うのです。

このように、読み札の文言は、極めてシンプルなもの。
そして、リーフレットにはすべての<読み札と解説>が載っていたので、大人はこれを頼りにしながら、それぞれの解釈で話して聞かせればよいのだと思います。

シンプルな分、アレンジもできちゃうし、イメージが膨らんでいくかもしれません。そう思うと、すべてお墓についての文言のはずが、他の物事にも転用して解釈できそうな深みを感じました。

「おはかるた」の遊び方・広め方

かわいらしい絵柄の取り札も同様に、シンプルで余白がたっぷりあります。
あえて1色なので、ぬり絵として楽しんだら愛着も持てる、ということで、ちょっと色をつけてみましたよ。

ひらがなが分かるようになったら、はじめられますし、大人でもはっとさせられることもあるので、ご家族にもぴったりです。

お墓のお話し活動からはじまっていることもあって、保育園や幼稚園のクラスに備えられるようになることも目標だといいます。

また、「おはかるた」を使って読み札を読み聞かせたりお墓の話を伝える「おはかるた伝道師」の公式認定をはじめられています。

【おはかるた伝道師】の条件は…

①おはかるたの活動を応援する気持ちがあること
②SNS、リアル問わず一人でも多くの方におはかるたの活動を伝えること
③おはかるた伝道師になりたい!と思うこと!

つまり、「おはかるた」の趣旨に賛同して、応援したい気持ちとやる気があれば、誰でもOK。
興味がある方はぜひ、こちらをチェックしてみてくださいね。

「おはかるた」はどこで買える?

クラウドファンディングを終えて支援者の皆さんに行き渡ったところで、これからは一般販売もはじめられるそうです。

ECサイト「南信州ふるさとモール」で、近日販売開始予定とのこと。詳しくは公式HPやSNSをチェックしてみてください。

おはかるた公式HP
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お墓と向き合うために

以前、カードゲームを通してお墓参りの学びを深める「盆暮れ正月両彼岸」をご紹介しました。

バーチャルで遊んでみる体験は、現場経験を補完してくれるものでもありました。

昔はお墓参りがもっと身近にあって、お墓の知識や家族のつながりを体で覚えたものですが、今はそうはいきません。

前提として、日本の風習や、先祖や家族のつながりをどう捉えるのか。現場が足りない分、こうした遊びをつかってみるのも有効だと思います。

お墓のことを子どもたちに伝え、一緒に考える「おはかるた」が、多くの子どもたちに届きますように!

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