【お墓参り代行①】どう選ぶ? さまざまな「お墓参り代行」サービス

最近よく目に、耳にするようになった「お墓参り代行」という言葉。

遠方でお墓参りに行けない、高齢で一人で行くのは難しい、などさまざまな事情から、お墓参りの代行を頼むケースは以前からありました。そこへきたのが想定外のコロナ禍。帰省や移動を控える動きに伴って、ニーズが増え、注目が集まっているようなんです。

そこで、そもそも「お墓参り代行」ってどんなもの? というところから、数あるサービス提供業者を整理してみました。ぜひ参考にしてみてください。

こんな記事

さまざまな「お墓参り代行」の内容

「お墓参り代行」は、その名の通り、個人のお墓の管理者・関係者に代わって、お墓参りに現地まで行って、お参りやお墓掃除などをしてくれる業者・サービスのこと。

サービスに明確なルールや基準がある訳ではありませんが、以下のような事柄の全部、あるいは一部を受け持つことが一般的です。代行することの項目数、サービスの質、移動距離等によって、料金体系が決まってくる訳です。

「お墓参り代行」のおもな項目

お墓のお掃除を代行する

  • 墓石の清掃、クリーニング
  • 区画内、墓石周辺の掃除、雑草や枯葉などの除去
  • 枯れた花や供物の撤去
  • お墓や周辺の点検

お参りを代行する

  • お線香をあげる
  • お花・お水を供える
  • 手を合わせてお参りする
  • お参り時オンライン配信で現地と映像をつなぐことも

代行したことを報告する

  • お墓の状況、作業内容のレポート作成
  • 清掃前、清掃後の写真を撮影して送付

だいたいは上記のような項目を、満遍なく提供するか、一部を提供するか、いずれかに特化・集中するか、というバリエーションになります。メニューによって一律料金を設定していることもあれば、事前に細かな見積もりによって施行するかを決めることができる場合もあります。

ただ、お墓の場所、区画の広さ、墓石の大きさや数はそれぞれ異なりますし、地域によってはお墓参りの風習も異なることでしょう。ですからサービスを一括りにするのはすこし乱暴でしょう。

「お墓参り代行」は、依頼者に応じた、じつに柔軟性が必要なサービスでもあるのです。

「お墓参り代行」って実際どう?

お墓参り代行のサービス内容が分かったところで、実際に利用したい人はどのくらいいるのでしょうか。あるアンケート調査を参考にしてみましょう。

「お墓参り代行」アンケート調査より

石材業界のネットワーク組織である全石協(全国石製品協同組合)は昨年、「お墓参り代行サービス」についてのアンケート調査を実施しています。

「お墓参り代行サービス」についてのアンケート調査を実施|全石協

【お墓参り代行サービスについてのアンケート調査概要】
調査の方法:インターネット調査
調査の対象:全国 年1回以上お墓参りへ行く人 30才代以上 男女
有効サンプル数:3,455名
調査期間:2020年8月6日~2020年8月31日
調査主体:全国石製品協同組合

Q ご自身がお墓参りへ行けない時に、代わりに花や線香をあげたり、お掃除をしてくれたりする「お墓参り代行サービス」という有料のサービスがありますが、あなたはこのサービスを利用したいですか?

全体では、「利用したくない」が過半数(52.2%)を占める結果が出ました。次いで「自分がどうしても行けない時だけ利用したい」(24.1%)ときます。コロナの緊急事態宣言下で長距離の移動ができない……まさに今その時がきているのかもしれません。とすると、2020年11月段階よりも「利用したい」の割合は増えているだろうと予想できますね。

Q 「お墓参り代行サービス」を利用することになった場合、具体的に欲しいサービスを選んでください(複数回答可)

求めるサービスでは、1番に「お墓の清掃サービス」(62.6%)、次いで「お線香と供花サービス」(44.2%)となっています。また、僧侶や施主とスマホでライブでつながるいわゆる「オンライン墓参り」のニーズは低め(7%台)の結果です。

「お墓参り代行」はやはり、自身の墓参り時と同様に、おもにお墓の掃除と、花を手向け、お線香を上げるという一連の行為を代行するイメージが強いようですね。内容によってはニーズも十分にありそうに見受けられるのではないでしょうか。

そもそも日本人の大半はお墓参りをすることが習慣化されてきたのですから。

さまざまな「お墓参り代行」業者

現在ネット上で「お墓参り代行」を調べると、じつに数多くの業者さんやサービスが存在していることが分かります。

実際に依頼したいとなったとき、どんな母体が運営しているのか、誰がお墓参りを代行するのかは気になるところですよね。そこで、サービス提供者の種類や性格を、大別して見ていきましょう。

石材店・墓石屋さんによる「お墓参り代行」

お墓の専門家ともいえる石材店・墓石屋さんの多くが、お墓参りにまつわるサービスも実施しています。顔見知りや付き合いのある墓石屋さんであれば、安心して依頼もできますし、墓石のチェックやメンテナンスにも対応できるのは大きな利点です。

先のアンケートを実施した「全国優良石材店の会(全優石)」では、全国組織を活用した「お墓参り代行サービス」を展開しています。

サンジュ・ベージュ」は墓石のプロフェッショナルの会社として、今夏のお盆から本格的にお墓清掃代行サービスを開始したそうです。お墓のお悩みまで一緒に相談できそうですね。対象は都立霊園8ヶ所となっています。

お線香屋さんによる「お墓参り代行」

お墓参りといえば、お線香も欠かせません。お線香の伝統メーカーである日本香堂と 全国の優良石材店がコラボして提供するのが「美墓(びはか)ネット」です。お墓周りのサポートを全面的に打ち出したメニューの豊富さが特徴ですね。

生花店・お花屋さんによる「お墓参り代行」

さらに、お墓参りに欠かせないものといえば、供花。お花を扱う生花店でも、お墓参り代行を行うお店があるようです。

例えばこちら福島市のお花屋さんの場合、お墓参り専用のしっかりしたプランが用意されています。地域に根ざしたお店であることや、新鮮なお花が保証されている点が強みですね。

現状花屋さんで全国をカバーするサービスは見当たらず、個別のお店単位になるようですが、「故人の好きだった花を備えたい」「お花で思いを伝えたい」などの場合は、対象のお墓近くで探してみてもいいですね。

ハウスクリーニング業者による「お墓参り代行」

お墓参りといえばお掃除必須、ということで、掃除・クリーニングのプロとして、お墓にも専門性を発揮してくれるのがクリーニング業者さんです。

ハウスクリーニングのおそうじ本舗では、「お墓のお掃除」のメニューを設けています。

お掃除だけかと思いきや、
「真心込めてキレイにした後は、お花を供えてお参りも行います。その後、キレイになったお墓の写真をお客様にお届けします。」
とあるので、ほかの「お墓参り代行」に引けを取らないですよね。価格は1回19,800円〜。

お掃除業界の大手・ダスキンも「お墓おそうじ代行サービス」を用意しています。基本料金1回22,000円〜のメニューは、年に2回、3回などの定期利用で割安になるように設定されています。

家事代行業者による「お墓参り代行」

お墓参りを家事という日常の延長と捉えると、家事代行業者さんが「お墓参り・お掃除」をサービスに組み込んでいるのも納得です。

ハウスクリーニング・家事代行のベアーズによる「お墓清掃・お墓参り代行」は、お墓もおうちと同じように丁寧なお掃除を心がけたサービス提案がされています。普段から家事代行サービスを利用しているなら、頼みやすいかもしれませんね。

タクシー業者による「お墓参り代行」

タクシー運行会社によるお墓参りに関する事業も、全国で行われています。お墓参りには、現場へ赴く交通手段も必須ですし、実際にタクシーを利用しないと行けない、地域にある墓地も多いでしょう。

第一交通タクシーの「お墓参りサポートタクシー」通称「はかサポ」は、お墓参りに一人で行けない方を送迎、お墓まで同行するサービスと、お墓参り自体を代行するサービスを提供しています。

タクシー会社は地域に根ざした会社も多いことから、対応地域をしぼっていることも少なくありません。地元や、お墓のある地域にも、そんなタクシー会社さんがあるかもしれませんね。

オンライン検索・予約が便利な「お墓参り代行」

ハウスクリーニングや家事代行を筆頭に、日常のさまざまなサービスをオンラインで予約することができる、くらしのマーケット「お墓参り代行」カテゴリを見てみると、なんと500件近くも登録されています。

くらしのマーケット

地域ごとに検索、実際に利用したユーザーによる評価や口コミが確認できるようになっていて、探しやすいです。
地域密着の代行業者さんや、街の便利屋さんによる「墓参り代行」も多く見つけることができますし、どこを選んでも予約までネット上で完結します。

くらしのマーケットでは「お墓参り代行」の相場は「1回8,000円〜12,000円」となっています。個人で請け負うお掃除代行屋さんでも、お墓を対象にしている人も多くいらっしゃるようです。

障がい者施設と提携する「お墓参り代行」

ニコプロジェクトさんが提供する「やさしいお墓参り」は、障がい者支援のためのサービスでありながら、『離れた地域の人同士での助け合いのネットワーク』を目標に掲げて全国で展開されています。

プランも充実していて、行き届いたサービスにも定評がありそうです。

専用スマホアプリによる「お墓参り代行」

お墓参りを「頼みたい」と「代行したい」ユーザー同士をマッチングする仕組みを開発したのが「ほたる参り」です。今夏より、スマホアプリをつかって全国対応できる仕組みの提供をスタートさせています。

依頼したい人はもちろん、お墓参り代行のお仕事をしてみたいという方にも開かれたアプリとなっているので、今後ユーザーが増えていくのではないでしょうか。代行者のことを「ほたるさん」と呼ぶそうで、なんだかほっこりしますね。

他業種からの参入による「お墓参り代行」

ブライダル業界最大手のテイクアンドギヴ・ニーズが運営するのが、お墓参り代行サービス「きたよ。」です。ウェディング事業はまさに家と家とが交わる人生の節目、そこからお墓という家族の課題へとサービスを展開する必然性も感じられます。
カスタマーセンターによるサポート体制が整っていて、「墓じまい」事業までも手がけているようです。

一方で、旅行会社大手のHISが昨年10月にはじめた、新ビジネス「リモートお墓参りサポート・お墓掃除代行」は、今年7月末をもってサービス休止してしまいました。なかなか一律ではない日本のお墓事情、先の見えづらいご時世もあって、新規参入は難しかったのでしょうか。

先のアンケート結果からもわかるように、まだ「お墓参り代行」が一般的ではなかったため、集客に課題があったのか、1年未満で結果を出すことは簡単ではないのでしょう。

ここまで、「お墓参り代行」サービスの業者を大別したつもりが、10業態にものぼってしまいました。それでもまだ扱っている業者、団体、ありそうなんです。

まとめ

「お墓参り代行」のイメージを確認したところから、業者さんを探してみたら、意外なほどに多方面の業界・人々によってサービスが提供されていることがわかりました。

考えてみれば、お墓は誰もが関わることで、お墓参りは日本人が大切にしてきた習慣で、お墓参りが日常にあればこそ、周囲の物事との接点がいかに多いか、と再発見させられます。

なかには「お墓にいる故人がどんな人だったのか聞く」ところからはじまる業者さんもあって、必ずしもメニューになくても、こういった作業だけではないお墓参りの役割、気持ちの部分も大きいな、と感じました。

とはいえ、人それぞれの考えや流儀、地域や家族ごとの習慣があるのがお墓参り。

どんなことに困っているのか、どんなことを重視しているのかによって、適したサービスや、業者があるはずです。今後「お墓参り代行」を検討することがあれば、選び方の参考にしていただけたら幸いです。

次回は、さらに「ふるさと納税」における「お墓参り代行」に的を絞って見ていきたいと思います。まだあるのか!

くらしのマーケット
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