【お墓参り代行②】ふるさと納税で人気の「墓参り代行」をチェック

前回の記事では、さまざまな「お墓参り代行」のサービスをチェックしてみました。人々のニーズに合わせ、多くの業界がお墓参りに目を向け、それぞれのサービスを作って提供していましたよね。

そんな「お墓参り代行」が、ふるさと納税の返礼品にもなっていることをご存知ですか? コロナ禍でニーズが高まっていることもあり、各自治体が積極的に取り入れているそうなのです。その状況を調べてみました。

こんな記事

「ふるさと納税」とは

まずは、まだ「ふるさと納税」をされたことのない、よく知らない方のために。

「ふるさと納税」は簡単にいうと、任意の自治体に寄付をできる制度で、寄付額に応じて「返礼品」「お礼品」と言われるさまざまなモノやサービスが受け取れるもの。そして、寄付額に対して2,000円を超える金額が、寄付した人の所得税や住民税から控除されます。一度拠出はするものの、あとで別の形で還元されるので、2,000円でお礼品が受け取れるという訳です。

国の政策ですので、総務省によるポータルサイトで分かりやすく、詳しい説明がされています。諸条件など、正しくて最新の情報など、なにもかも、こちらをチェックしましょう!

最新のふるさと納税に関する現況調査結果(概要)PDFによれば、「ふるさと納税」の昨年(令和2年)度の受入実績は、約6,725億円(対前年度比:約1.4倍)、約3,489万件(同:約1.5倍)に増加しているとのこと。

その前年に一度減少しているものの、昨年大きく増加した背景にはコロナの影響もあって、産直グルメのような巣ごもり需要が増えたこと、帰省等が制限されてふるさとの自治体を応援したいという思いが形になったこと、などがありそうです。

ふるさと納税をするには、自治体が独自に用意したサイトや仕組み、またはふるさと納税専用のポータルサイト、ショッピングモールなどを通じて行う必要があります。

こうしたサイトを見ていると、じつにさまざまな、魅力的なお礼品がありますね。寄付額が増えているのも分かります。

「お墓参り代行」が増加

ふるさと納税サイト大手の「さとふる」は2021年7月、サイト内で扱うお礼品のうち『「代行サービス」のお礼品における2020年6月~2021年5月の寄付件数が前年比約2.4倍になっている』と発表しました。

「代行サービス」には、「お墓参り代行」のほか「親孝行」「空き家の見回り」などの代行も含まれていますが、寄付件数だけでなく、その登録件数についても、前年比で5倍に増加しているとのことなんです。

新型コロナウイルスの影響で移動を自粛するなか、故郷への帰省時に行っていたお墓参りや親孝行、空き家の管理などを代行してもらえるサービスのニーズが増えていることが推察できます。

2021.7.20「さとふるニュースレター」より

日経新聞は8月16日付の記事で、自治体返礼品のなかでも「お墓参り代行」に着目し、コロナ禍のお盆におけるサービスの多様化を報じています。

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」の調査では、「墓参り代行」を返礼品とする自治体は、全市区町村の約2割となる357(7月15日時点)と、昨年比で自治体数は約3割も増えているそうです。

この傾向が「コロナ禍になって顕著となった」という話題は8月13日付け読売新聞にも。

登録自治体が増える一方で、「課題は周知不足で、利用実績がない自治体もある。
利用者がいなくて取り下げた自治体もあるということで、認知度アップ、利用者獲得にはまだまだ課題もあるようです。

このように、「ふるさと納税」業界界隈で、返礼品として「お墓参り代行」を準備している自治体は増えている事実はある。
でも、かなりニッチな分野でもあり、まだ制度自体も代行サービスも、両方の周知徹底不足で、利用実績につながっていないのではないか? とも考えられそうなんです。

人気の「お墓参り代行」返礼品

ここからは代表的な「お墓参り代行」の返礼品を紹介をしていきます。

ふるさと納税総合サイト「さとふる」では、お礼品人気ランキングを見ることができます。
メニューの【その他 >地域サービス】カテゴリより「お墓参り代行」にあたる返礼品を上位から拾ってみました。

「さとふる」「墓参り代行」返礼品 人気トップ5 (2021/8/8~9/7月間 より)

寄付金額:15,000円
サービス提供:公益社団法人花巻市シルバー人材センター

◎内容:
花巻市にお墓があり、様々な理由でお墓掃除やお墓参りが出来ない方に代わり、真心を込めてお墓周辺の除草や墓石の清掃を行い、供花、線香をあげます。また、作業後は写真付きの報告書を送付いたします。

寄付金額:13,500円
サービス提供:小山町シルバー人材センター

◎内容:
春・秋のお彼岸、お盆限定 御先祖様の墓地の清掃、草取りをします。【小山町内のお墓に限ります】

香川県高松市墓地清掃サービス

寄付金額:20,000円
サービス提供:高松市シルバー人材センター

◎内容:
高松市シルバー人材センターのシルバー会員が心をこめてお参りいたします。
墓地1区画(広さ2m×2mまで)の清掃、主たるお墓1基に生け花の提供、作業前後の写真撮影を実施し、撮影した写真をお送りいたします。

寄付金額:30,000円
サービス提供:公益社団法人 枚方市シルバー人材センター

◎内容:
枚方市内にあるお墓の掃除を行うとともに、線香やお花をお供えします。作業が完了しましたら、皆様へ作業前後の写真を送付いたします。ペットの墓も対象とします。

寄付金額:35,000円
サービス提供:NPO法人リ・バース

◎内容:
鬼北町内に墓地のある方で、墓地1区画(8㎡まで)の清掃を行います。
・区画内の除草、落ち葉等の除去及び墓石、花立、香炉の水拭きを行います。
・主たるお墓1墓にシキミ、線香、水を供えます。
・報告書と作業前後の写真をお送りします。
作業は、お彼岸前(3月中旬または9月中旬)、お盆前(8月上旬)、お正月前(12月下旬)の内、ご希望の時期に1回実施します。

あるポータルサイトの、ある時期の月間人気ということを踏まえて、ではありますが、だいたいの内容や、およその相場感も見えてくるのではないでしょうか。

1位の岩手県花巻市の「お墓の管理安心サービス(墓守) 」は、サービス名に「安心」とあり、紹介文中の「真心を込めて」というあたりが、ポイント高そうです。寄付額15,000円にして求められる内容一式が揃っていますし、人気なのも頷けます。

寄付する人はその地域にお墓があることが前提になるので、自治体規模も関係するでしょう。人気というよりは、内容と条件とのマッチング結果と見ることができそうです。メニューとともに、必要とする該当者へ届くかどうかが鍵ですね。

上位だけみても、地域のシルバー人材センターを活用している自治体が多く、人材活性・雇用創出の側面もあって、ふるさとを応援する本来の目的にも合致している点が、ポイントなのかもしれません。

特徴ある「お墓参り代行」返礼品

ほかにも多くの自治体で、「墓参り代行」「墓清掃代行」「お墓の見回り」などさまざまな名称で、類似の返礼品が出ています。なかでも特徴的なものを「ふるさとチョイス」から、ピックアップしてみました。

ご先祖様☆お守り隊

北海道 池田町の「池田町に眠るご先祖様☆お守り隊」は、ネーミング賞をあげたいですね。地域に暮らす知的障がい者の就労機会をつくるという目的も明確で、お墓を守りたい気持ちでつながれそう。寄付金額が5,000円というのも良心的。

お墓の金箔貼り付き

長崎県 新上五島町の「若松石材の上五島限定・お墓金箔貼りとお掃除」は、お墓に金箔貼り(棹、上台、珠屋、花立、法名塔4名まで、納骨扉、門柱)を施してくれてるプラン。この豪華なお墓は五島列島の地域性なのでしょう、寄付金額は477,000円となっております。このプランに寄付できる、選ばれし人に、ぜひ届いて欲しいですね。

月1回×12ヶ月で1年安心

静岡県 裾野市の「裾野市内墓地 お墓掃除サービス(月1回12ヶ月連続)」は、お墓のお掃除を月1回×12回の1年間お任せできてしまうもの。寄付金額は334,000円ですが、12回と思えば、かなり手厚くてありがたいですね。

お墓参りライブ配信プラン

広島県 呉市「お墓清掃代行 ライブ配信プラン(スタンダード)」は、お墓参りの様子をリモート配信してくれるサービスが付いています。オンライン墓参りもコロナ禍でよく話題にのぼっていますが、ふるさと納税でも用意しているのですね。寄付金額は、スタンダードで55,000 円。プレミアム75,000円もあり。

お線香にこだわり

三重県 御浜町では、「お墓参り代行」時に利用するお線香が、香り付きの「みかん線香」と決まっています。そして、報告写真送付時に、あわせてお墓参りに使用したものと同じ「みかん線香」が送られるそう。ふるさとの香りでつながることができますね。寄付金額30,000円。

お墓の安心安全のために

千葉県 野田市の「墓石免震 (2ヶ所8枚 安震はかもり (特許取得))施工」は、お墓に震度7クラスの地震に耐えることができる、免震構造を施工するもの。「お墓参り代行」というよりは、今後のお墓・お墓参りのために備えることができ、寄付金額は200,000円。

「ふるさと納税」で「お墓参り代行」を利用するには

まずは、あるかないか、から

「お墓参り代行」を利用したい場合、対象のお墓が決まっているはずです。探すべきはお墓がある住所の自治体ですね。
(近隣自治体のお墓までを対象にしている場合もあり)

ですから、まずは、その自治体に「お墓参り代行」にあたる返礼品があるかどうかを、先に問い合わせてみましょう。電話で聞くのがもっとも早そう。もし用意されていなくても、ニーズがあることが伝えられますしね。

または、自治体が独自に用意したサイトに、返礼品の一覧や、または提携しているポータルサイトやショッピングモールへのリンクなどがあるはずです。そうすれば、自治体名と「墓」「代行」などで検索もできます。

事前に作業者窓口に連絡する

対象の自治体で「お墓参り代行」の返礼品が見つかった場合、注文する前に、条件や詳細をよくよく確認しましょう。

エリア内のお墓であっても、そのお墓が条件に合わない場合もありますし、サービス面でも齟齬がないかどうかを直接確認しておくことが大切です。以下は、代行を依頼する際に確認しておきたいおもなポイントです。

・お墓の場所や状況を伝え、代行可能か確認
・代行の内容や、保険の有無など気になる点を確認
・依頼したい日やスケジュールを調整
・報告の有無やその際の連絡手段など

決済が発生してからできないとなると困るので、事業者が明らかな場合は事業者に、または自治体の窓口に問い合わせてみましょう。問題がなければ、注文・決済に進みます。

通常の物品が送られてくる類の「ふるさと納税」とは、探し方や注文の仕方がすこし異なりますが、それ以降の税金控除のための手続きの処理は、変わりないかと思います。

スケジュールに留意する

昨年度、年間の寄付金総額トップ20で2位となった人気自治体・北海道 紋別市には、独自のサイトに「お墓のおそうじ」の記念品がありました。みてみると、時期は「5月~11月」となっています。

そう、北国ですと、現実的に冬場の代行は難しいですよね。地域によってこうした事情があることを念頭に、早めに手配したいところです。

その他、あえてお彼岸やお盆、年末などお墓参りの時期に期間を限定することで、需要を喚起している自治体もあります。

お願いする側も、お彼岸や盆暮れ正月などの繁忙期を指定したい場合には、スケジュールに余裕をもって依頼して、双方が気持ちよく納得・満足できる「お墓参り代行」を実現しましょう。

まとめ

ふるさとと先祖代々のお墓というのは、直結していることが多いですよね。

そう考えると、「ふるさと納税」を通じて「お墓参り代行」を依頼するというのは、なんと相性が良いことでしょう。双方にとってメリットがあるし、ご先祖さま、依頼者、事業者や自治体の「三方良し」にもなり得ます。

「ふるさと納税」の返礼品といえば、美味しそうな地域の特産、名産品、地域自慢の工芸品、万人受けする家電など、華々しい印象があります。でも、目立たないけれど、地域に根ざした「お墓参り代行」はもっとアピールできるポテンシャルがあるように思います。

さまざまな工夫を凝らしたプランを打ち出す自治体さんを見つけるごと、本来のお墓参りの意味や代行することの責任、いろいろ考えられての返礼品であることが伝わるのです。

一方、「お墓参り代行」に対して、なんとなく違和感や、罪悪感のようなものを感じていた方もいらっしゃったかもしれません。ただ、コロナ禍という避けられない状況があり、「ふるさと納税」のメリットを加味して考えたりすることも、機会としてはありなのではないかと思います。

こんなご時世だからこそ、「ふるさと納税」でできる「お墓参り代行」を多くの方に知ってもらい、ニッポンを元気にしたいですね。

よかったらシェアお願いします!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
こんな記事
閉じる