ホームページをリニューアルしました!>くわしく見る

【イベントレポ】「第3回 墓デミー賞」授賞式 お墓と向き合う意味を考える

2022年11月25日、令和4年度「第3回 墓デミー賞」の授賞式が開催されました。昨年につづき今年もお邪魔してきたので、その模様をレポートします。今年はどのような作品が受賞したのでしょうか。

昨年の様子はこちら↓

こんな記事

墓デミー賞とは?

「墓デミー賞」とは、墓デミー賞実行委員会が主催となって開催されている、お墓にまつわる作文・エッセイコンテストです。写真も合わせて寄稿することとなっています。

第3回 墓デミー賞 開催概要(抜粋)

大切な人と深く向き合う場として、 お墓の役割が改めて見直されています。
お墓参りで感じたこと、話したこと―亡き人とあなたの向き合い方を1,200文字以内の文章と写真で伝えてください。お墓とお墓参りの大切さを伝える心温まる作品をお待ちしています。

  • 対象:お墓参りに関心のある、またはお墓を大切にしている個人
  • 募集内容:お墓参りの写真と作文(1,200文字以内)の2点を同時提出
    故人との思い出やお墓に関する家族のストーリー、お墓を建てるエピソードなど。
    ※必ず写真は添付が条件
  • 募集期間:2022年4月25日(月)〜2022年10月15日(土)
  • 発表:2022年10月下旬 ホームページにて
  • 賞品:墓デミー賞大賞 1名 50,000円(金券)
       特別賞 3名 10,000円(金券)
  • 主催:墓デミー賞実行委員会(協賛企業有志)
  • 後援:セラボの会、お墓のみとり®︎グループ、エンディング産業展
  • 協賛:大橋石材店ほか 石材事業者及び供養周辺産業事業者、個人

約半年間にわたって募集しており、有効作品として50点が寄せられたとのこと。その中から、選考委員の方々によって、最優秀作品、作品賞が選ばれ、映えある作品発表の場が、この授賞式となります。

\公式サイトはこちら/

第3回 墓デミー賞授賞式

鶴岡八幡宮

コロナ禍に入ってからはじまった「墓デミー賞」も今年で3回目。今回は前回と趣向を変えて、鎌倉の鶴岡八幡宮 直会殿にて行われました。

当日は雲ひとつない晴天。今年の大河ドラマでも話題の鎌倉、そして一大観光スポットでもある鶴岡八幡宮ですから、平日でもかなりの賑わいを取り戻しているようでした。

厳粛な空気の参道を歩くのも気持ちよく、さらに素敵だったのが美しい「花手水」。新型コロナ禍になってから閉鎖されている手水舎を利用して、不定期で行われているようです。木漏れ日に色鮮やかな菊が映えますね。

会場となる直会殿は休憩所の2階にあり、しつらえが豪華で授賞式にぴったりな場所でした。

受賞者様も数名ご来場され、審査員や関係者たちが集まって、和やかな雰囲気で式が行われます。

受賞作品発表・朗読

厳正なる審査を経て、第3回墓デミー賞の受賞作品は以下の通りとなりました。

最優秀作品賞(墓デミー大賞)
「父、故郷に還る」 成瀬 理子さん

優秀作品賞 3名
「父のお弁当」 三上 友美 さん(ペンネーム)
「百世不磨」 大山 薫さん
「私のお墓の存在意味」いわざき こういさん(ペンネーム)

左から成瀬さん、三上さん の写真
いわざきさん、大山さん の写真

作品は公式サイトから、ぜひ多くのみなさんに読んでいただきたいのですが、式ではちょっと趣が異なります。

作品の朗読です。昨年に引き続き、プロの朗読家・日高里枝さんが担当します。目で読むのとはまた違った、伝わり方、感じるものがあるんですね。この朗読は式のメインイベントでもあります。会場には、最優秀作品賞の成瀬さん、優秀作品賞の大山さんがいらっしゃり、お人となりが感じられるのも授賞式ならではでした。

個人的な感想にはなりますが、お二方の作品には、共通するものがありました。いずれもお父様のことが書かれていて、ご本人はご先祖やお墓とは縁がないと思って、生きていらっしゃったことです。

成瀬さんは、お父様の死後に切れかけていた縁を取り戻し、故郷に帰れたことを。大山さんは、途絶えかけたご先祖のお墓を探し出し、生前のお父様を安堵させたことを。ともにお墓の存在を通じて書かれていました。

お墓を語るとき、人は自身のルーツに否応なく向き合うこととなり、それが重荷になるときもあれば、あるきっかけで心が軽くなることもあるということ。それがいつ、どのような形で訪れるのかは異なれど、代わりに向き合うことができたお二方は素晴らしく親孝行ですよね。

そう、今回の4作品はいずれも、お父親との関係や思い出が綴られていたのも印象的でした。父親を想う気持ちが伝わり、軽々しくは言えないけれど、どこか共感せずにもいられないのです。

特別賞

さらに今年は、特別賞が新設されていました。「亡くなった人のことをいつでも話せる文化を作りたい」と活動している「さだまらないおバケ」メンバーによる審査によって、選ばれたそうです。

特別賞
「子供達が初めて感じた身近な死とにぎやかなお墓参り」
加茂 幹子さん

賞品として「さだまらないオバケ」さんオリジナルのカードゲーム「ソラがハレるまで」が贈られるそうです。

こうして、墓デミー賞の趣旨に賛同して、協賛者が増えているのが素敵です。お墓は故人との関係性だけでなく、横のつながりも作っていくものだな、と改めて感じました。

墓デミー賞公式サイトには、授賞式当日の様子がたくさんアップされていますので、ぜひご覧ください。

実行委員長の大橋理宏さん、今年もおつかれさまでした

墓デミー賞に参加して

副賞には鎌倉名物・鳩サブレーも

今年はますますホットなスポット・鎌倉開催でしたので、だいぶワクワクしてのお出かけとなりました。

受賞作を通じて、お墓のグリーフケア的な役割についても、考えさせらました。最優秀賞の成瀬さんは、グリーフケアアドバイザー®︎としても活動されているそうで、また特別賞協賛のさだまらないおバケさんもそうなんです。

お墓は、お墓を通じて故人と向き合うものでもあり、のこされた人が自分自身と向き合うツールでもあると、再認識。

普段はそうそう他人のお墓のことって考えないし聞かないものですが、そこには当然それぞれの想いがある訳で、それを知れる機会もなかなかありません。知ってどうするのかと言ったら、やはり自身の身近なお墓を考えてみるきっかけにして、そこから生まれる感情を大切にしてほしいと思うのです。

来年もきっと行われる「墓デミー賞」、応募してみるのも良いですね。

という訳で墓デミー賞さん、来年もよろしくお願いします。

さて、せっかくの鎌倉でしたので、近くで話題のお墓も訪ねてみましたよ。そちらはまた次回。

良かったらシェアお願いします!
  • URLをコピーしました!
こんな記事