【エンディング産業展②】お墓を持たない選択肢「ダイヤモンド葬」とは?

ダイヤモンド葬

2021年6月9日〜11日に行われた「セレモニージャパン・エンディング産業展」レポート、続きです。宇宙葬につづいては、「ダイヤモンド葬」について。聞いたことはあったものの、具体的にどのような工程を経てダイヤになるのか、またお墓を持たない選択肢にもなるということで、とても興味深かったです。

永遠の輝きと高貴さを誇るダイヤモンドと、お墓の関係とは?

エンディング産業展(ENDEX)については前回のレポートで。

こんな記事

永遠の輝きになる〜ダイヤモンド葬

今回訪れたブースは「アルゴダンザ・ジャパン」さんです。

アルゴダンザ・ジャパン https://www.algordanza.co.jp/index.html

アルゴダンザは2004年にスイスで設立されたメモリアル・ダイヤモンド(遺骨ダイヤモンド)の専門会社です。日本では2005年から活動し、16周年を迎えました。

弊社は、ご遺骨中に含まれる炭素成分に高温高圧をかけることで合成ダイヤモンドを製作し、それを大切な方を亡くされたご家族のもとにお届けしています。このダイヤモンドは人工的に製作したものですが、その硬度や輝きなど天然ダイヤモンドと全く同じです。故人の肉体の一部を身に着けることで死別のグリーフと向き合っていく助けになった、と多くのご依頼者様の声を頂いています。

また、ここ数年「お墓は作りたくないので、全てのお骨を使ってほしい」という利用者が急増しています。弊社ではこれを「ダイヤモンド葬」と名付け、今日のお墓問題の解決法として提案し、大きな注目を集めています。

ENDEX 出展社紹介より

メモリアル・ダイヤモンドとは

ダイヤモンドはなにでできているかご存知ですか? その成分は「炭素」です。地球上の物質のもっとも小さな粒子である元素で、元素記号は「C」です。その炭素のみが深い地中で硬く硬く結晶化したものが、天然ダイヤモンドなのです。

一方、地球上で抽出したおなじ炭素から人工的に作り出されたのが、人工ダイヤモンド。現代の技術が可能にしています。

ご紹介するメモリアル・ダイヤモンドは、遺骨からこの「炭素」のみを抽出。それを高度な技術で結晶化するのが、スイスのアルゴダンザ社という会社です。

一番目立つところに、美しいダイヤモンドが展示されています。あれ、なんの展示会だっけ? となってしまいました。

気になるメモリアル・ダイヤモンドのお値段を先にチェックすると……0.2カラット(税込528,000円)〜1.0カラット(税込2,728,000円)で10サイズ展開となっています。

意外にも、お墓にかかる一般的な費用と比べて、同じような価格帯におさまっていませんか?

「ダイヤモンド葬」とは

遺骨をダイヤモンドにできると聞いて、まず浮かんだのは「手元供養」のひとつの形なのかな、ということでした。
先月もネット記事で見たばかり。

故人をそばに、形見としてジュエリーとしても身につけられるのは、大切な人をなくされた方のグリーフケアにつながりますし、手元供養品としての需要は確実にありそうだと思っていました。

しかし今回の展示ブースでは、「ダイヤモンド葬」という言葉が大きくうたわれていて、インパクトがありました。

「永代供養、散骨、樹木葬に続く第4の選択肢‼︎」

永代供養、散骨、樹木葬、墓じまい……これら界隈で流行りのキーワードではないですか。お墓の悩みへのソリューションとしての打ち出し方に、一気に興味倍増してしまいます。

では、お墓の代替え手段になり得るとは、いったいどういうことなのでしょうか。

なぜ「ダイヤモンド葬」と言えるのか

遺骨をどうやってダイヤモンドにするのか、具体的にはアルゴダンザ・ジャパンさんのHP「かんたんガイド」をぜひ参照してみてください。

本国スイスの確かな技術で実績もありそうですが、わたしも100%理解したとはいえません。

ですので、なぜダイヤモンド葬がお墓に替わる選択肢になり得るのか、という観点でみていきます。

すべての遺骨をつかいきるから

写真の右手にあるのが、ダイヤモンドを一つ製作するのに最低必要なご遺骨の分量見本だそうです。成人男性のご遺骨にして総量の約1/4くらい(400g程度)で十分とのこと。

また、ご遺骨一体分すべてを余すことなく使用することも可能で、現在はご依頼者さんの約1/3の方が希望されるそうです。ご遺骨を残さない=お墓を作らない選択が増えているのですね。

預かったご遺骨から、ダイヤモンドの成分となる「炭素」を抽出して原料とします。遺骨のエッセンスだけをコンパクトに、しかも美しい姿に換えられる。すこし不謹慎な表現かもしれませんが、錬金術のようなイメージの等価交換といった感じでしょか。

いわゆる手元供養品としてのジュエリーでは、遺骨の少量だけを内部に納めることができませんので、残りの遺骨の行き場所はほかに確保する必要があるのです。

こちらはほかの選択肢と併用する必要がなく、ダイヤモンドの製作だけですべての遺骨の処理と供養が完結するという意味で、「ダイヤモンド葬」と言えるのでしょう。

前回ご紹介した「宇宙葬」でも、遺骨1体分のプランが1,000万円というお値段かつ世界初であったように、遺骨1体分の物量をどう供養するか、というのはお墓に欠かせない概念でもあるのです。

ニーズが増しているから

それでも数年前までは、約9割の方が、分骨した一部でダイヤモンドを製作されていたそうです。それが2018年時点で、すべてのご遺骨を使用される方が約半分に、さらに現在も増えているといいます。

つまり、かつては納骨や散骨との併用で手元供養品としてダイヤを作るという意識だったのが、そもそも他の手段をつかわずにダイヤだけをお墓の替わりとしようという人が増えたということ。

ここ数年で樹木葬や自然葬(海洋散骨)、永代供養墓などが浸透し、人気が高まってきたこととも関係しているでしょう。墓を継承する人がいないとか、自然に還りたい思いや、お墓に執着がないなど、従来の石の墓より別の選択肢を求める人が増えているのです。

一定の条件を満たせば、2名分の遺骨やペットの遺骨も合わせて1つのダイヤにすることもできたり、遺骨が足りない場合には髪の毛や思い出品などでできることもあるそうです。

できたダイヤモンドは、ペンダントや指輪以外にもオーダーメードで究極の形見とすることもできたり、複数個にして形見を分け合うといったこともできます。

こうした多様性も、現代にマッチしているのかもしれません。

お墓問題からアプローチ

「お墓を作らないでダイヤモンドだけにしたい」というニーズがある一方で、まだまだお墓に関する不安を抱える人も多いと思います。

アルゴダンザ・ジャパンさんではそうした方のため、【お墓はなくてもだいじょうぶ】というサイトを運営しています。

さらに、『お墓はなくてもだいじょうぶ』無料ガイドブックも配布されていました。こちら、知りたいことがよくまとまっていて、わたしもとても勉強になりました。(こちらからリクエストできます)

ダイヤモンドは永遠の輝き

どこかで聞いたようなキャッチフレーズですが、ダイヤモンドって、誰にとってもこう認識されている唯一無二の存在ではないでしょうか。

遺骨の成分や生成環境によって、形や色みが変わるということも初めて知りました。ならば、唯一無二の故人オリジナルの輝きを、ふたたび目にしたいと思う方も多いのかもしれません。ですから、あえてカッティングをせず原石のまま受け取れるというプランもあるんです。

ダイヤモンドの宝石言葉は「変わらぬ愛」だそうです。婚約指輪にはもちろん相応しいけれど、大切な人への愛を形にするのにもぴったり。生前からパートナーへ贈りたいと決められている方もいらっしゃるようです。

Facebookでは、実際に完成したダイヤモンドの美しい写真と、利用者のコメントを見ることができました。

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