「終活を始めたいけど、何から手をつければいいのか分からない」――そんな方にこそ試してほしいのが終活アプリです。スマホひとつでエンディングノートの作成や資産管理、家族への情報共有まで完結できる時代になりました。本記事では目的別に厳選した13のアプリを比較し、あなたに合った一つを見つける手助けをします。
終活アプリとは?種類と最新トレンドを解説

終活アプリとは、人生の最期に備えて必要な情報を整理・記録し、家族と共有できるスマートフォン向けツールの総称です。
「終活って何から始めればいいのか見当もつかない」と感じている方は少なくありません。ノートに手書きしようにも項目が多すぎて挫折してしまったり、そもそも何を残すべきかピンとこなかったり。終活アプリは、そうした「最初の一歩」を後押しする入口として、年々利用者を増やしています。終活関連ビジネスの市場は拡大傾向にあり、デジタルツールを使った終活への関心が高まっている背景があります。
終活アプリの4つのタイプ
終活アプリは目的や機能によって大きく4つに分類できます。自分がまず着手したいことに合わせてタイプを選ぶのが、失敗しないコツです。
- エンディングノート型: 葬儀の希望、医療・介護の意向、家族へのメッセージなど、人生の最終章に必要な情報を体系的に記録できるタイプ。代表例は「わが家ノート」「わたしの未来」など
- 資産管理型: 銀行口座やクレジットカード、保険証券などの金融情報を一元管理するタイプ。マネーフォワード MEのように自動連携機能を持つものが増えています
- 遺言書作成型: 法的に有効な自筆証書遺言の下書きをサポートするタイプ。「らくつぐ」は司法書士監修でチャットボット形式の入力に対応しています
- 自分史・メッセージ型: 家族の歴史や思い出を年表形式で残したり、動画メッセージを未来の家族に届けたりするタイプ。「ITAKOTO」「ファミリスト」が該当します
なお、お墓の管理・墓じまい・改葬といった領域は情報が多岐にわたるため、アプリで完結させるのは難しい分野です。記事の最後に、お墓だけを専門家に相談できる窓口を紹介します。
2026年の終活アプリ最新トレンド
終活アプリの進化は止まりません。2026年時点で注目すべきトレンドは3つあります。
1つ目は家族共有機能の強化です。かつては「自分だけのメモ」だった終活アプリが、いまでは家族を招待して情報を共有できる設計に変わりつつあります。「わざわざ話を切り出さなくても、アプリを通じて自然に終活の情報が家族に伝わる」という設計思想は多くの利用者が求めていた機能です。
2つ目は専門家との連携。アプリ単体では解決できない法的手続きや相談を、プロにつなぐ導線が組み込まれるケースが増えています。遺言書作成や相続の分野では司法書士・行政書士、お墓の領域では葬祭カウンセラーといった専門家と連携する流れが進んでいます。
3つ目は動画・音声コンテンツへの対応。テキストだけでなく、声や映像で想いを残せるアプリが登場し、表現の幅が格段に広がっています。
終活アプリのメリット・デメリット

終活アプリを導入するかどうかを判断するには、メリットとデメリットの両面を正しく把握しておく必要があります。
終活アプリを使う5つのメリット
「アプリに個人情報を入力するのは抵抗がある」と感じる方もいるかもしれません。しかし、紙のエンディングノートと比較したときのメリットは想像以上に大きいものです。
1. 初期費用ゼロで始められる
ほとんどの終活アプリは無料でダウンロード可能です。紙のエンディングノートを書店で購入すると1,000〜3,000円程度かかりますが、アプリなら出費なしで今日から取り組めます。
2. いつでもどこでも編集できる
紙のノートは手元になければ書き込めません。アプリならスマホさえあれば、電車の中でも病院の待合室でも、思いついたタイミングで加筆・修正が可能です。書き損じを心配する必要もなく、何度でもやり直せる気軽さが紙にはない強みといえます。
3. 写真や動画も一緒に残せる
テキストだけでは伝わりにくい想い出や家族へのメッセージを、写真・動画・音声で補完できます。お墓の場所や墓石のデザインなど、視覚情報が不可欠な項目もアプリなら対応しやすいでしょう。
4. 家族との共有がスムーズ
アプリによっては家族を招待して情報を共有する機能が標準装備されています。「終活の話を切り出すきっかけがない」という方にとって、アプリのシェア機能は自然な会話の糸口になります。
5. 紛失・劣化のリスクが低い
紙のノートは災害や引っ越しで失われる可能性がありますが、クラウド保存型のアプリならデータの喪失リスクを大幅に抑えられます。
知っておくべき4つのデメリットと対策
メリットの一方で、終活アプリには注意すべき点もあります。事前に把握しておけば対策も立てやすくなるでしょう。
1. サービス終了でデータが消える可能性
終活アプリに限らず、アプリは運営会社の判断でサービスが終了するリスクがあります。実際に「100年ノート」(株式会社アーデント・ウィッシュ、2024年3月末終了)や「楽クラライフノート」(NTTファイナンス、2024年6月30日終了)といったアプリがすでにサービスを終了しています。対策としては、定期的にPDFやスクリーンショットでバックアップを取っておくことをおすすめします。
2. スマートフォン操作に不慣れだと難しい場合がある
高齢の方でスマホ自体の操作に慣れていない場合、アプリの入力が負担になることもあります。家族と一緒に操作しながら進める、あるいは文字サイズが大きく画面設計がシンプルなアプリを選ぶのが現実的な対策です。
3. 法的拘束力がない
エンディングノートアプリに記載した内容は遺言書のように法的効力を持ちません。財産分与や相続に関する希望は、正式な遺言書を別途作成する必要があります。らくつぐのような遺言書作成専用アプリと併用するのが賢い方法です。
4. 入力項目の自由度が制限される場合がある
アプリは決まったフォーマットに沿って入力するため、紙のノートのように自由に書き込めない面もあります。自分が残したい情報がアプリの項目に含まれているかどうか、ダウンロード前に確認しておきましょう。
おすすめ終活アプリ13選

終活アプリは種類が多く、「結局どれが自分に合うのか分からない」と感じる方が大半です。ここでは目的・機能・料金などを横断的に比較し、あなたの状況に合ったアプリを見つけるための情報をまとめました。
| # | アプリ/サービス名 | 主な機能 | 料金体系 | 対応端末 | 公式サイト |
| 1 | わが家ノート | エンディングノート・健康管理・見守り | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 2 | SouSou | エンディングノート・未来メッセージ・追悼 | 基本無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 3 | そなサポ | 資産共有・動画メッセージ・安否確認 | 完全無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 4 | らくつぐ | 遺言書自動作成・相続人判定 | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 5 | マネーフォワード ME | 資産管理・家計簿・金融機関連携 | 無料/スタンダード月額540円(税込) | iOS/Android/Web | 公式HP |
| 6 | みんなのエンディングノート | エンディングノート・Web同期 | 基本無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 7 | わたしの未来 | エンディングノート・終活コラム | 無料 | iOS/Android | ⚠️配信終了 |
| 8 | ITAKOTO | 遺書動画撮影・保存・共有 | 基本無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 9 | メッセージバンク | メッセージ保管・未来配信 | 月額制 | Web | 公式HP |
| 10 | Will-遺書- | 遺書テキスト作成・保存 | 無料 | iOS | ⚠️配信終了 |
| 11 | ファミリスト | 家族年表・自分史作成 | 無料 | iOS | ⚠️配信終了 |
| 12 | つなぐノート | 資産管理・デジタル整理・家族共有 | 基本無料 | iOS | 公式HP |
| 13 | ライフコンパス | エンディングノート・リマインド | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
わが家ノート(三菱UFJ信託銀行)
- 特徴: 三菱UFJ信託銀行が提供する無料アプリ。エンディングノート機能に加え、歩数管理・脳トレ・血圧管理などの健康管理機能、さらに見守り機能も搭載しています。16種類の情報を体系的に記録でき、大手金融機関の信頼性と安定した運営基盤が強みです
SouSou(株式会社そうそう)
- 特徴: エンディングノート機能に加え、逝去後に届くメッセージ配信や追悼ページの作成が可能です。基本無料で利用でき、「想いを繋ぐ」をコンセプトにしたデザインが特徴的なアプリといえます
そなサポ(creditscope株式会社)
- 特徴: 全機能を完全無料で利用可能。資産状況を家族に共有できるほか、動画メッセージの作成にも対応しています。3週間以上健康確認が取れない場合にお客様センターから連絡が届く安否確認機能がユニークで、一人暮らしの方から支持を集めています
らくつぐ(司法書士事務所N-first)
- 特徴: 遺言書作成に特化したアプリ。チャットボットの質問に答えるだけで約3分で遺言書を自動作成でき、司法書士が監修しています。家族構成に応じた相続人の自動判定や「相続」「遺贈」の文言自動使い分け機能を備え、何度でも無料で作り直せる点も魅力です
マネーフォワード ME(株式会社マネーフォワード)
- 特徴: 家計簿・資産管理アプリとして圧倒的な認知度を持つサービス。銀行・証券・クレジットカード・電子マネーなど多数の金融機関と自動連携し、資産状況を一括で可視化できます。終活用途としては、自身の全資産の棚卸しに役立つアプリです。有料プランはスタンダードコース月額540円(税込)から利用可能です
みんなのエンディングノート(終活ライフ)
- 特徴: Webサービス「終活ライフ」と連携し、アプリで入力した内容がWeb上にも自動保存されるのが強みです。パソコンからでもエンディングノートの確認・編集ができ、デバイスを選ばない柔軟性が魅力といえます
わたしの未来(株式会社エイジプラス)
- 特徴: 終活準備ノートとして基本情報の記録に対応。相続・遺言・葬儀に関するコラムが充実しており、「書きながら学べる」構成になっています。無料で全機能を利用できるシンプルさが好評です
ITAKOTO(株式会社itakoto)
- 特徴: タレント田村淳氏が考案した遺書動画撮影サービス。「この世から心のこりをなくしたい」というコンセプトのもと、スマホで簡単に遺書動画を撮影・保存・共有できます。テキストでは伝えきれない想いを映像で残せる点が独自の価値です
メッセージバンク(メッセージバンク株式会社)
- 特徴: テキスト・写真・動画・音声など、さまざまな形式のメッセージを安全に保管し、指定したタイミングで届けるデータ保管サービス。結婚式や出産など人生の節目にも活用でき、終活以外の用途でも利用可能です
Will-遺書-
- 特徴: シンプルな遺書作成アプリ。余計な機能を省き、テキストで想いを書き残すことに特化しています。操作が簡単で、まずは気軽に始めてみたい方に向いているアプリです
ファミリスト(Funeasy Soft)
- 特徴: 家族年表・自分史の作成に特化したアプリ。家族の歩みを時系列で整理し、写真とともに記録できます。終活の入口として「自分と家族の歴史を振り返る」ところから始めたい方に適しているでしょう
つなぐノート(株式会社カラダノート)
- 特徴: 資産情報・デジタル情報・医療情報など、人生の重要な情報を一元管理して家族と共有できるデジタルエンディングノート。カラダノート社の健康関連知見を活かした設計が特徴です
ライフコンパス(想い結ぶ飛翔出版合同会社)
- 特徴: 40代からの利用を想定した無料終活アプリ。リマインド機能により、登録した意思の内容を定期的に見直す仕組みが備わっており、「常に最新の意思」を維持できるのが強みです。若い世代からの終活を促すコンセプトで設計されています
使いやすさの確認方法
終活アプリを初めて使う方、特にスマートフォン操作に不慣れな方は、ダウンロード前に以下を確認してください。文字サイズの変更に対応しているか、入力画面が直感的に操作できるか、チュートリアルやガイド機能があるかの3点です。無料アプリであれば実際にインストールして操作感を試すのが確実でしょう。家族に見せて「これなら使えそう」と言ってもらえるかどうかも判断材料になります。
機能の充実度の確認方法
「自分に必要な機能が揃っているか」を見極めるには、まず終活で何を管理したいかを洗い出すことが先決です。エンディングノート・資産管理・遺言書作成・家族共有の4項目で優先順位をつけ、アプリの公式ページで対応範囲を確認しましょう。特に家族共有機能の有無は、実際の運用に大きく影響します。
セキュリティの確認方法
終活アプリには銀行口座や保険情報など、極めてデリケートな個人情報を入力します。運営会社がプライバシーポリシーを明示しているか、データの暗号化やクラウドバックアップに対応しているか、認証方式(パスコード・生体認証)が導入されているかを確認してください。大手企業が運営するアプリや、通信機能を持たないオフライン型のアプリは、セキュリティ面での安心感があるといえるでしょう。
よくある質問
Q. 終活アプリは無料で使えますか?
多くの終活アプリは基本機能を無料で提供しています。そなサポのように全機能が完全無料のアプリもあれば、マネーフォワード MEのように一部機能がスタンダードコース月額540円(税込)の有料プランとなるアプリもあります。まずは無料の範囲で試し、必要に応じて有料プランを検討するのが賢い進め方でしょう。
Q. 終活アプリのデータはどう管理されますか?
アプリによって異なりますが、クラウド保存型であればインターネット上の安全なサーバーにデータが保管されます。端末だけに保存されるタイプもあるため、バックアップ体制を確認しておくことが大切です。銀行口座や保険情報など機微な情報を入力する場合は、パスコードロックや生体認証に対応したアプリを選びましょう。
Q. お墓に関する悩みはアプリで解決できますか?
エンディングノートアプリの多くは、お墓に関する記載欄があっても「メモ」レベルにとどまります。墓じまいの手続き、改葬許可申請、永代供養の検討といった具体的な悩みには、アプリの中だけで結論を出すのは難しく、専門家への相談が欠かせません。記事の最後で、お墓の相談に特化した窓口を紹介しています。
Q. 終活アプリに書いた内容は遺言書として使えますか?
エンディングノートアプリに記載した内容は、法的な遺言書としての効力を持ちません。あくまで「家族への伝達メモ」という位置づけです。法的に有効な遺言書を残したい場合は、らくつぐのような遺言書作成専用アプリを併用するか、公正証書遺言の作成を検討してください。
まとめ
終活アプリは「何から始めていいか分からない」という不安を解消し、デジタルの力で大切な情報を整理・共有するための強力なツールです。本記事で紹介した13のアプリは、エンディングノート・資産管理・遺言書作成・自分史とそれぞれ異なる強みを持っています。
まずは自分が一番気になっている項目に合ったアプリを1つダウンロードし、できるところから入力を始めてみてください。完璧を目指す必要はありません。少しずつ書き進めるうちに、「やっておいてよかった」と思える日が来るはずです。
お墓のことだけは「特化した相談窓口」が近道
終活アプリは幅広い領域をカバーしていますが、お墓の管理・墓じまい・改葬・承継といった情報をアプリだけで網羅するのは現実的ではありません。法的手続きや地域の慣習が絡み、項目ごとに事情が異なるためです。実際、2026年時点でもお墓の悩みだけをカバーする特化型アプリは市場にほぼ存在しません。
そんなときに頼りになるのが、「お墓のことだけ」を気軽に相談できるオンライン窓口「おはかんり」です。葬祭・ご供養・お墓に特化した行政書士・葬祭カウンセラーが、あなたの状況に合わせて選択肢を一緒に整理してくれます。終活アプリで情報を整理しながら「お墓の項目だけ詳しく聞きたい」と感じたら、最初の相談先として活用してみてください。
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