終活を始めたいけれど、何から手をつければいいか分からない。そんな方にこそ試してほしいのが、スマホで手軽に始められるエンディングノートアプリです。無料・有料のおすすめアプリ9個を厳選し、機能・料金・使いやすさを比較します。
エンディングノートアプリとは?紙との違いを解説

エンディングノートアプリとは、自分の意思や大切な情報をスマホ上で記録・管理できるデジタルツールです。
紙のエンディングノートを買ったものの、なかなか書き進められず本棚に眠らせてしまった経験はないでしょうか。書き直しが面倒で途中で挫折してしまう方は少なくありません。アプリなら通勤中や就寝前のちょっとした時間に、思いついた項目だけを入力できます。
エンディングノートアプリの基本機能
エンディングノートアプリには、紙のノートにはない機能が数多く備わっています。基本的な記録機能として、自分の基本情報・資産情報・医療や介護の希望・葬儀の希望・家族へのメッセージなどを項目ごとに整理して入力可能です。
テンプレートに沿って質問に回答していくだけなので、「何を書けばいいか分からない」という悩みが解消されます。さらに写真や動画を添付できるアプリも多く、文字だけでは伝えきれない想いをかたちに残せます。最近では家族共有機能を備えたアプリも増えており、招待コードやQRコードを使って特定の家族だけに情報を開示する仕組みが整っています。
具体的に記録できる項目としては、以下のようなカテゴリが一般的です。
| カテゴリ | 記録できる内容の例 |
| 自分の基本情報 | 氏名・生年月日・本籍地・マイナンバー |
| 医療・介護の希望 | かかりつけ医・延命治療の意思・介護施設の希望 |
| 資産・財務情報 | 銀行口座・保険・不動産・年金 |
| 葬儀・お墓の希望 | 宗教・葬儀の規模・お墓の場所・供養の方法 |
| デジタル情報 | SNSアカウント・サブスクリプション・パスワード |
| 家族へのメッセージ | 感謝の言葉・遺品の分け方の希望 |
近年はデジタル資産(SNSアカウントやサブスクリプション契約)の整理ニーズも高まっており、国民生活センターは2024年11月に「今から考えておきたいデジタル終活」を公表し、その重要性を呼びかけています。アプリならこうした情報もまとめて管理でき、必要に応じて家族に引き継ぎやすい環境を整えられます。
紙のエンディングノートとの違い
紙のノートとアプリの最大の違いは、修正の手軽さと情報のアクセス性にあります。
| 項目 | 紙のノート | アプリ |
| 修正・追記 | 消しゴムや修正液が必要 | タップ1つで即修正 |
| 持ち運び | 紛失・劣化リスクあり | スマホ1台でどこでも閲覧 |
| 写真・動画 | 貼り付け程度 | 撮影・録音・録画が可能 |
| 家族共有 | 物理的に渡す必要あり | アプリ内で即時共有 |
| セキュリティ | 鍵付き棚等で管理 | パスワード・暗号化 |
| コスト | 数百円〜数千円 | 無料アプリ多数 |
紙には「手書きの温かみ」や「インターネット環境不要」という利点があります。ただし、定期的に内容を見直して更新する終活においては、アプリの修正しやすさが大きな強みです。
日常的にスマートフォンを使い慣れている50代〜60代の方や、遠方に住む家族と情報を共有したい方にとっては、アプリの利便性が際立ちます。反対に、デジタル機器の操作自体に抵抗がある方は、紙のノートからスタートして慣れてきたらアプリに移行するという段階的なアプローチも選択肢の一つです。大切なのは「完璧に書く」ことではなく「書き始める」こと。自分に合った方法で、まず一歩を踏み出してみてください。
矢野経済研究所「2025年版 終活関連ビジネスの実態と展望」(2025年2月28日発刊)によると、終活関連ビジネス(身元保証・生前整理の2分野計)の市場規模は2024年度に234億5,000万円に達する見込みで、2025年度は前年度比109.7%の257億3,000万円になると予測されています(矢野経済研究所プレスリリース)。終活を支援するサービスへのニーズは年々高まっている状況です。
エンディングノートアプリのメリット・デメリット

アプリを使う最大のメリットは「始めやすさ」と「続けやすさ」にあります。一方で、サービス終了リスクへの備えは欠かせません。
エンディングノートをアプリで作成するか、紙で作成するかは、多くの方が迷うポイントです。ここでは、アプリを選ぶことで得られるメリットと、事前に知っておきたいデメリットを整理します。
アプリならではの5つのメリット
- 初期費用ゼロで始められる: 無料アプリが大半を占めており、紙のノートを購入する必要もありません。「まず試してみたい」という方にとって心理的なハードルが低い点が魅力です
- いつでもどこでも入力できる: スマホさえあれば、電車の中でも寝る前でも、思いついたタイミングで書き足せます。紙のように「ノートを出してペンを用意して」という準備は不要です
- 修正・追記がワンタップ: 住所変更や資産の増減、希望の変化に応じて、何度でも簡単に書き直せます。紙だと修正跡が残って見づらくなりますが、アプリならいつでも最新の状態を保てます
- 写真・動画・音声で想いを残せる: 文字では伝えきれない表情や声のトーンを記録できるのは、デジタルならではの強みです
- 家族との共有がスムーズ: 共有機能を持つアプリなら、必要な情報だけを選んで家族に見せられます。「伝えたいけど面と向かって言いづらい」という気持ちにもアプリが橋渡し役になってくれるでしょう
知っておきたい3つのデメリットと対策
アプリの利便性は大きいものの、見落としがちなリスクも存在します。実際にNTTファイナンスが提供していた終活アプリ「楽クラライフノート」は2024年6月30日にサービスを終了しており、利用者のデータ移行が課題となりました。
- サービス終了リスク: 運営会社の経営方針や事業環境の変化によって、突然サービスが終了する可能性があります。対策として、定期的にデータをPDFやスクリーンショットでバックアップしておくことを強くおすすめします。 紙のノートとの併用も有効です
- スマホ操作に不慣れだと使いづらい: 70代以上の方はスマホ保有率自体が低く、アプリ操作が負担になるケースがあります。家族にサポートしてもらいながら入力するか、画面がシンプルなアプリを選ぶと負担を軽減できるでしょう
- 法的効力がない: エンディングノートに書いた内容には法的拘束力がありません。遺産分割の指定や相続に関する取り決めを確実に反映させたい場合は、別途遺言書の作成が必要です。たとえば「長男に自宅を相続させたい」という意思をエンディングノートに書いても、法的には無効となります。エンディングノートは「遺言書の下書き」として活用し、法的に有効な遺言書は行政書士や弁護士に相談して作成するのが望ましい方法です
デメリットを理解したうえで、バックアップの習慣さえ身につければ、アプリは終活を続ける最良のパートナーになります。
おすすめエンディングノートアプリ9選

自分に合ったエンディングノートアプリを選ぶには、機能・料金・対応端末の比較が欠かせません。
数あるエンディングノートアプリのなかから、どれを選べばよいか迷う方は多いでしょう。ここでは無料・有料を含めた9のサービスを一覧で比較したうえで、それぞれの特徴を詳しく紹介します。
※EN = エンディングノート機能
| # | アプリ/サービス名 | 主な機能 | 料金体系 | 対応端末 | 公式サイト |
| 1 | わが家ノート | EN・健康管理・家族共有 | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 2 | SouSou | EN・タイムカプセルレター | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 3 | わたしの未来 | EN・ヘルスケア・コンテンツ | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 4 | そなサポ | 資産管理・動画メッセージ | 無料 | iOS/Android | 公式HP |
| 5 | つなぐノート | 情報整理・ID管理・家族共有 | 無料(一部有料) | iOS/Android | 公式HP |
| 6 | みんなのエンディングノート | EN・Web連携・PC入力可 | 無料 | iOS/Android/Web | 公式HP |
| 7 | EN:デジタル遺品整理 | 3カテゴリ記録・オフライン | 無料 | iOS | 公式HP |
| 8 | 遺言ネット | クラウド型EN・専門知識 | 無料プランあり | Web | 公式HP |
| 9 | 私ノート+ | 8項目記入・写真動画保存 | 無料 | iOS(iPad) | 公式HP |
わが家ノート(三菱UFJ信託銀行)
- 特徴: 三菱UFJ信託銀行が提供する無料の終活アプリ。16項目の幅広いエンディングノート機能に加え、歩数計・脳トレ・食事管理・血圧管理の健康管理機能を搭載しています。家族への見守り機能も備え、日常使いしながら自然に終活を進められる設計が特長です
- 料金: 完全無料(銀行口座不要)
- 対応端末: iOS / Android
SouSou(株式会社そうそう)
- 特徴: エンディングノート・タイムカプセルレター・メモリアルページの3機能を無料で利用できるアプリ。逝去後に届くデジタルレター機能は、大切な人への「最後の手紙」をかたちにできるユニークなサービスです。マイナンバーカード連携にも対応しています
- 料金: 無料
- 対応端末: iOS / Android
わたしの未来 – 終活準備ノート
- 特徴: エンディングノート機能に加え、弁護士監修の相続・葬儀コンテンツを閲覧可能。ヘルスケア機能として歩数表示や気分記録が備わっており、日記のように日々使いながら終活を進められます。各項目にフリースペースがあり、定型文以外の想いも自由に書き込めるのが魅力です
- 料金: 無料(一部機能有料)
- 対応端末: iOS / Android
そなサポ
- 特徴: 資産情報の管理に特化した終活アプリ。銀行口座・不動産・有価証券などの資産を一元登録でき、「サイゴのコゴト」機能で資産ごとに動画メッセージを残すことも可能です。毎日の健康確認通知で家族の見守りツールとしても機能します
- 料金: 無料
- 対応端末: iOS / Android
つなぐノート
- 特徴: 人生の大切な情報をまとめて整理し、家族に共有できるライフノートアプリ。個人・家族共有のID・パスワード管理機能が備わっており、デジタル資産の整理にも対応しています。家族がノートにコメントや質問を送れるコミュニケーション機能も特長です
- 料金: 無料(一部有料)
- 対応端末: iOS / Android
みんなのエンディングノート
- 特徴: Webサービス「終活ライフ」と連携しており、アプリで入力した内容が自動的にクラウド上にも保存されます。スマホだけでなくPCからも入力可能なため、長文を打ちたい方やキーボード入力が得意な方に向いています
- 料金: 無料
- 対応端末: iOS / Android / Web
エンディングノート:デジタル遺品整理
- 特徴: 「伝えなければならないこと」「伝えられなかったこと」「残しておきたいこと」の3カテゴリで情報を整理できるアプリ。通信機能を持たない設計でプライバシー保護に特化しており、オフライン環境でも使える点が強みです
- 料金: 無料
- 対応端末: iOS
遺言ネット
- 特徴: 「情報の管理」と「専門知識の提供」を同時に実現するクラウド型サービス。PCやスマートフォンからいつでも内容を更新でき、状況の変化に合わせて常に最新の情報を保てます。終活に関する知識コンテンツも充実しています
- 料金: 無料プランあり
- 対応端末: Web(PC/スマホ)
私ノート+
- 特徴: 財産関連・葬儀関連など8つの項目に分けて記入できるシンプルなアプリ。写真や動画の添付に対応しており、iPad向けの画面設計で大きな画面でも見やすく入力可能です。機能を絞っている分、操作に迷いにくい点が魅力です
- 料金: 無料
- 対応端末: iOS(iPad対応)
使いやすさの確認方法
アプリの使いやすさを判断するには、実際にインストールして操作画面を試すのが最も確実です。無料アプリであれば費用をかけずに操作感を確かめられます。チェックすべきポイントは、文字の大きさ・入力ステップの少なさ・ホーム画面の分かりやすさの3点です。操作に不安がある場合は、家族と一緒に試してみると安心感が増します。
機能の充実度の確認方法
自分がエンディングノートに記録したい項目を事前にリストアップし、そのアプリがどこまでカバーしているかを照合しましょう。家族共有機能の有無は特に確認しておきたいポイントです。写真・動画の保存容量にも上限がある場合があるため、メディアを多く残したい方は事前に確認しておくのがおすすめです。
セキュリティの確認方法
個人情報や資産情報を記録する以上、セキュリティは妥協できません。パスワードロック・暗号化通信・バックアップ体制の3つが揃っているかを確認しましょう。運営会社の信頼性(上場企業か、個人開発か等)も判断材料になります。通信機能のないオフライン型アプリは情報漏洩リスクが低い反面、データのバックアップが自己責任になる点に注意が必要です。
よくある質問
Q. エンディングノートアプリは安全ですか?
多くのアプリはパスワードロックや暗号化通信でデータを保護しています。ただし、アプリごとにセキュリティレベルは異なるため、個人情報や資産情報を入力する前に、運営会社の信頼性やプライバシーポリシーを確認しておくことが大切です。通信機能のないオフライン型アプリもプライバシー保護に有効な選択肢になります。
Q. 無料アプリで十分ですか?
基本的なエンディングノート機能(自分の情報・家族メッセージ・葬儀希望の記録など)は無料アプリでも十分にカバーできます。資産管理の自動連携や専門家への相談機能など、より高度な機能を求める場合は有料サービスの検討も視野に入れてみてください。まずは無料アプリで始めて、必要性を感じてから有料へ移行するステップがおすすめです。
Q. 家族にアプリの存在をどう伝えればいいですか?
「万が一のときのために」と改まって伝えるよりも、日常会話のなかで自然に触れるのがスムーズです。たとえば「最近こういうアプリを使い始めたんだけど」と見せながら話すと、相手も構えずに受け止めやすくなります。家族共有機能を持つアプリなら、招待を送ること自体がきっかけになるでしょう。
Q. アプリが終了したらデータはどうなりますか?
サービス終了時にはデータのエクスポート(書き出し)期間が設けられるケースが一般的ですが、突然終了する場合もゼロではありません。定期的にスクリーンショットやPDF出力でバックアップを取る習慣をつけておくことが最善の対策です。紙のエンディングノートとの併用も、リスク分散として有効な方法です。
まとめ
エンディングノートアプリは「始めやすく、続けやすい」終活の第一歩です。
この記事では、無料・有料のエンディングノートアプリ9選を比較し、それぞれの特徴や選び方のポイントを解説しました。アプリ選びで迷ったら、まずは無料のものを1つダウンロードして、自分の基本情報だけでも入力してみてください。「書き始める」という行動自体が、終活の大きな一歩になります。
終活は「自分のためだけ」のものではありません。家族がいざというときに慌てずに済むよう、あらかじめ情報を整理しておくことは、大切な人への思いやりでもあります。エンディングノートアプリを使えば、資産情報から医療の希望、家族へのメッセージまで、散らばりがちな情報を一箇所にまとめておけます。
定期的にバックアップを取る習慣をつけておけば、サービス終了リスクにも備えられます。紙のノートとの併用も視野に入れながら、自分に合ったスタイルで終活を進めていきましょう。
お墓のことだけは「特化した相談窓口」が近道
エンディングノートアプリは情報を「書き留める」のに便利ですが、お墓に関する情報を一つのアプリで網羅するのは現実的ではありません。管理費・承継・墓じまい・改葬など、お墓の領域は法的手続きや地域の慣習が絡み、項目ごとに事情が異なるためです。実際、2026年時点でも、お墓の悩みだけをカバーする特化型アプリは市場にほとんど存在しません。
そんなときに頼りになるのが、「お墓のことだけ」を気軽に相談できるオンライン窓口「おはかんり」です。葬祭・ご供養・お墓に特化した行政書士・葬祭カウンセラーが、あなたの状況に合わせて選択肢を一緒に整理してくれます。エンディングノートを書き進めるなかで「お墓の項目だけ詳しく知りたい」と感じたら、最初の相談先として活用してみてください。
\ お墓のことだけ、気軽に相談できます /
お墓に特化した行政書士・葬祭カウンセラーが、オンラインでお墓のお悩みにお応えします。
\先行モニター価格:30分1,000円/



