【2021年10月】お墓のニュース記事ピックアップ

10月の世間の話題は眞子さまのご結婚と衆議院選挙だったでしょうか、社会情情勢も忙しない日が続きましたね。
新型コロナは一時の落ち着きをみせているため、外出をしはじめると、自分の体力の低下を実感して愕然。おまけに急激な気温の変化に風邪もひいたりして、体調管理の難しさを感じている今日この頃です。
お墓の話題も追いきれなかったのか、少し少なめだったので、ひと月分をまとめていきます。

こんな記事

おはかんり注目の記事(2021年10月)

「長男だけ一族の墓に入れる」という理不尽…義妹と折り合い悪く墓に入れないシングル女性の苦悩(10/29【PRESIDENT Online】)

墓に「入れる」とか「入れない」とか上下関係なのか権利関係なのか、なにやらきな臭い見出し……で引っ張ってますね。
鵜飼秀徳さんによる『深刻な「おひとりさま」の墓問題』をテーマにしたコラムは、根強く残る「イエ制度」とおひとりさまの関係に切り込みます。

最初からシングル女性に的を絞っているのは、旧民法に縛られ慣習化してしまった結果、女性が墓を継承しづらい現実が実際に多いからでしょう。

寺にも墓地継承者にも「直系も傍系も、血縁のない知人・縁者も入れてあげる寛容さが必要」と説いていることに賛成。ただし、「入れてもらう」ならひとりで探したり、散骨した方が気が楽、というのも分かります。社会全体が過去の慣習のよい面は取り入れ、そぐわない部分をきちんと選択し変えていければいいですね。

ネットニュース・雑誌記事より

墓参りの移り変わりを見つめ続ける霊園のお茶屋の5代目女主人(谷中)(10/6【日刊ゲンダイ】)

谷中霊園近くの法事や会食のためのお茶屋さんの今を伝える記事です。

谷中霊園の付近は古い建物が残る一帯としても人気ですから、このお茶屋さんは守られてほしい存在ですね。そこに集った多くの家族が築いてきたお墓とお墓参りの文化とともに、よい形で引き継げるとよいのですが。

NFTで“生きた証”を永遠に残す「バーチャル墓地」とは?(10/18【SAKISIRU】)

デジタル技術とアートを融合して提案するバーチャル墓「víz PRiZMA」のビジョンが、『NFT』をキーワードに、具体的に解説された記事。サービスに至ったきっかけはやはり日本の墓問題だったようです。

エンディング産業展で出会った頃に比べると、「お墓をデジタルアート化する」ブロックチェーン技術を説明するのに、NFTアートのブームが大きな後押しとなってきていますね。この先も注目です。

早大・入山章栄教授が「お寺DX」を目指すベンチャーに期待する理由(上・下)(10/20【ダイヤモンド・オンライン】)

ダイヤモンド会員限定記事ですが、前月に映像版で上がっていて気になっていた、お寺を舞台にしたベンチャーの取り組み。「お寺のDX」を掲げ、新しい「お墓のプラットフォーム」を手がけているとのことで、見逃せません。

マンションタイプで永代供養、おまけに引っ越しができるお墓、気になりますね。寺社仏閣改革するベンチャー社長のお話が熱く、お墓まわりに感じられている社会課題に共感します。これからにも注目です。

都営霊園は本当にお得?両国家に聞く賢いお墓選び(10/28【タウンニュース八王子版】)

ローカルニュースならではの切り口で、都立八王子霊園界隈に限った場合のお墓選びを伝授。

都営霊園といっても、霊園ごと性質も相場も異なることは、覚えておきたいですよね。

映像ニュース

動画:「死者の日」向けマリーゴールド摘み取り メキシコ(10/25【AFP通信】)

季節ネタとして。メキシコでは「死者の日」のお墓や祭壇に飾るのはマリーゴールドが主流だそう。

大きくて鮮やかで明るい空気に彩られますよね。ピクサーのアニメ映画『リメンバー・ミー』では「死者の日」の出来事が描かれ、鮮やかなオレンジ色がとても印象的なんです。日本のお盆のような、メキシコの「死者の日」に思いを馳せて。

企業広報・プレスリリース

“自然の森をつくるお墓”  千葉県長南町のふるさと納税返礼品に10月より採用(10/6 公益財団法人日本生態系協会)

千葉県長南町では10月より「森の墓苑」合葬墓の永代使用権をふるさと納税の返礼品にラインナップ。

るさと納税、返礼品に「墓地」 100万円で1人分の永代使用権(10/19【毎日新聞】)

この墓地は土砂採取により破壊された広大な山地をつかい、得られた使用料で元の森に戻そうという取り組みだそう。50年後には2,000区画の墓地全体が自然の山に再生されるという目標とともに、発信されていました。

お墓参りの新しいカタチ 先祖代々の想いを途絶えることなく伝えていきたい 何度でも引っ越し可能な『納骨堂転送サービス』(10/13 株式会社徳禅庵)

『納骨堂転葬サービス』と銘打って、引っ越し可能な納骨堂が登場。大阪、京都、兵庫の関西エリアから事業開始とのこと。

ひと所に定住しないライフスタイルを見越しているのか、引っ越しできるお墓が増えていますね。従来の改葬の煩わしさを取り払った持続可能なお墓で、継承しやすくする狙いです。電子版エンディングノートという付加サービスや、今後の拠点拡大にも注目です。

【約9割の散骨会社が希望者が増えたと回答】〜全国散骨会社を対象に行った現状調査の結果を発表(10/28 ライフエンディングテクノロジーズ株式会社)

全国に提携している9社の散骨業者を対象にした、散骨ニーズに関する市場調査の結果を発表しています。

人々の散骨への関心が、問い合わせ・相談件数の増加から分かり、また散骨を選ぶ理由や、場所の選び方など、傾向が見えてくる資料となっていて興味深いです。

今後、散骨がお墓に替わる選択肢となっていくのか、法の整備や人々の意識の変化も含め、注目していきたいです。

まとめ

今月も、新しいお墓のサービスやあり方の話題がいくつもありました。

コロナ禍を経て、日本人の心にどんな変化が起きているのか、その先を見据えて、より良いお墓を目指してさまざまな開発に挑んでらっしゃる方々には頭が下がります。

一方で、古くからの慣習には良い部分もあり、谷中霊園のお茶屋さんの記事では、日本のお墓参りを文化としてどう継承していくのか、考えさせられました。

急速に変化していく時代の只中でにあって、個人と故人が最大限尊重されるよう、さまざまな選択肢があることをみんなが知れることがベストと信じて、情報を集めて参ります。

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