5月は都内のお墓を何度か訪れて新緑を楽しむことができ、墓マイラーには絶好の季節だと感じました。6月に入ればもう梅雨入り。天候も、経済も社会も不安定な日々ですが、心は晴れやかに過ごしたいですね。さて、お墓関連ニュースの追っかけ(もはやマニア?)として、有益な情報をまとめてまいります。
おはかんり注目の記事(2022年5月)
アントニオ猪木氏、自身の身長と同じ「アントニオ猪木家の墓」建立 亡き妻の納骨式を青森で行う(5/23 【ENCOUNT】)
アントニオ猪木家の墓の建立式と、ともに執り行われた奥様の納骨式のニュースは、ファンの間のみならず、多くの人の興味関心を引いたのではないでしょうか。病身でありながら、青森県十和田市の蔦温泉青森まで各所でニュースとなっていました。高さ190センチ「猪木家の墓」や「道」と刻まれた墓碑の写真を含め、様子が丁寧に報じられています。

公式YouTubeチャンネル『アントニオ猪木「最後の闘魂」』では、病身で向かった旅の様子がドキュメントで伝えられていて、お墓の建立式とは、その立地や様子含め、猪木氏ならではの送り方の形まで、よく知ることができます。
ほかにも、猪木さんこだわりの「墓」についても考察記事など、今回の意義深さや変わらない発信力を感じました。
ネットニュース・雑誌記事より
親の最晩年の「お金・介護・墓」、連休に親子で話し合いたい大事な話 (5/4【ダイヤモンド・オンライン】)

GW期間の帰省にあわせて、親と離れて暮らす多くの人たちに訴えかけるありふれた記事……ではなく!経済評論家だけにお金や資産運用、相続の話か……と思ったらそうでもなく!筆者の実体験が赤裸々に綴られ、最後には「墓じまい」を済ませたという経緯や母親への感謝まで、温度感の高い記事でした。
同じ市営墓地の負担差は不公平? 佐世保市議会から疑問の声 (5/5 【長崎新聞】 )
特殊な立地に古くからある「永代墓地」と、現行の「市民霊園」が、公営でありながら墓地使用料に格差があるとのこと。切り込んだ市議会の問題意識に対し、市はあまり認めたくないもよう。
地域性や特殊事情がありながら、古い墓地の維持管理問題は全国であり得る話なので、チェックしておきたいニュースでした。
イスラム教徒土葬墓地、大分・日出町「適合」 住民反発で一時頓挫(5/10【毎日新聞 】)
ここまで何度も報じられている大分のイスラム教徒土葬墓地の新設に問題。ここへきて、行政が認可の方針を出して一歩前進したようです。

あくまで適法でのことなのだから、風評被害や不安を抱く地域住民には、科学的な論拠を示して先導までするのが行政の役目。なんとか着地してほしいなと思います。
墓マイラーの世界へGO!! 前編・カジポンさんが魅力を語る(5/13【愛媛新聞】 )
愛媛新聞さんのコラムテーマに「墓マイラー」を発見しました。「墓マイラー」とはカジポンさんが名付けた偉人のお墓参り・巡礼活動のこと。その原点だったロシアに今思うことや、日本の偉人のお墓の逸話など、盛りだくさんな内容です。

6月7日アップの後編では、愛媛の墓マイラースポットを紹介。会員登録すれば読むことができます。ぜひ読んでほしい!

ミゲルの晩年解明への最大の功労者 “墓守”の井手さん 亡き妻と手入れ、供養(5/13【長崎新聞】)
長崎より。前月に千々石ミゲルの墓と確定した墓所にまつわる、深堀り記事です。

地域で代々守られてきた場所、失われかけてもバトンをつないだご夫婦があったというドラマのような本当の話。これぞ伝えられるべきニュースだと思うのです。
斎藤茂吉の遺骨、古里の墓に 山形・上山 生誕140年機に遺族が納骨(5/16 【河北新報】 )
こちらは山形発。上山市出身で歌人の斎藤茂吉の埋骨式にて、東京からの帰京を果たされたとのこと。温かく迎えられる古里があり、ほっとされたというご遺族の様子もよく伝わります。

斎藤茂吉の墓は青山霊園にもあるのですが、分骨という形で両方に墓を持つということも、みんなの思いに沿った素敵な形ですね。
墓地不足でイスラム教徒が正教会の墓に…アフガン難民の苦しみ (5/25【AFPBB News】)
日本でも課題となっているイスラム教徒のお墓問題は、ギリシア・アテネでも深刻であると伝えられています。

ただでさえ墓地が不足しているところへ移民・難民が増えており、お墓まで行き届かない現状に、「二重の苦しみ」を味わう人が増えている……どうにかならないものでしょうか。
「DMMのお葬式」サービス終了を撤回 他社へ事業を承継する考え(5/27 【ITmedia NEWS】)
先月の後記にて取り上げていた「「DMM のお葬式」全サービス終了のお知らせ」について、なんとそれを撤回するとの考えが明らかになりました。びっくり。

DMMさんの広報はこちら。
承継先が決定するまでの間、サービスは一時停止されています。どんな会社が事業承継するのか、続報を待ちましょう。
企業広報・プレスリリース
海洋散骨による環境への影響を調査 SDGs×自然葬の特設サイト公開(5/16 ハウスボートクラブ )
海洋散骨は環境に対してどうなのか? という疑問に答えるべく、散骨業者自ら調査結果を公表し、SDGs(持続可能な開発目標)の14番「海の豊かさを守ろう」に貢献しようという取り組みです。
葬送別の環境負荷を比較したり、遺骨に含まれる有害物質(六価クロム)を無害化する取り組みなども詳しく紹介されています。以前散骨体験クルーズに参加して実感を持っていたつもりでも、さらに深く必要な知識だと思いました。

お墓探しの「ライフドット」×「株式会社いせや」による“樹木葬”の専門情報サイト『あんしん樹木葬 東京版』を公開!(5/27 エイチーム)
ライフドット(Life.)さん企画・運営による、“樹木葬”の専門サイトが新規に立ち上がりました。

まずは「東京版」というところに意外性を感じましたが、ガーデニング霊園のいせやさんは、府中をはじめ首都圏で多くの実績があるのですね。東京でも樹木葬? をフックに、広く樹木葬について知る・学べるサイトとなっています。
まとめ
ひと月ごと振り返るだけでも、別地域で起こってることと、身近なことが連動していたり、先月から一変したニュースがあったり、世の中の動向は相変わらず面白いものです。
数日前に、泉ピン子さんの終活の話題が、芸能ニュースを賑わせていました。多くのメディアがあれこれ切り口を変えて報じていたので、74歳ピン子さんの終活は、世間一般に関心が高いのだろうと思われます。
終活が身近となり、お墓のニュースが増えるのはありがたい一方で、真意を読み取れないこともしばしば、気になってきました。例えば…
見出しだけでなく、本文の「ピン子さん流のサービス満点の毒舌で客席は爆笑の渦に。」も加味しないといけないですよね。猪木さんの一件でも然りです。有名人はほんと大変ですね。
追えるものはしっかり追う、通り一遍で判断しない、そんな洞察力を日々養い鍛えつつ、知識として学べることや、墓マイラー活動に役立つ情報など、引き続きインプットさせてもらう所存です。