【2021年9月前半】お墓のニュース記事ピックアップ

朝晩はすっかり秋の風ですね。東京でも運河沿いの彼岸花はもう見頃になっていました。第5波をうけた一部地域の緊急事態宣言はまだ今月いっぱいまで。ここまでの我慢が実を結びますように、なんとかみなさんで乗り切りたいものです……。
気を取り直して、お墓のトピックをみていきましょう。

こんな記事

おはかんり注目の記事(2021年9月前半)

塚本 優の終活探訪記(9/1【シニアガイド】)

シニア向けウェブ媒体として定評の「シニアガイド」さんの連載『塚本 優の終活探訪記』の第47回より。終活専門誌の編集長から「終活には商業主義が触れてはいけない領域がある」とのコメントを引き出していて目を引きました。

「終活」と「お墓」は切っても切れない関係なので、終活読本「ソナエ」(産経新聞出版)、注目している雑誌です。終活をマーケット(市場)として見た時、これから拡大するのか否か、商業主義の加熱、IT企業の参入や宗教者の変化など、刺激的ながら、多岐にわたる課題を示唆されていますよ。

ネットニュース・雑誌記事より

なぜ「無縁墓」と「墓じまい」がいま急増しているのか?その“意外な背景” (9/4【マネー現代】)

宗教学者で葬送やお墓関係の著書も多い、島田裕巳氏による「墓じまい」の背景がコンパクトにまとまった論理的な記事です。

「意外な背景」かどうかは置いておいても、ストレートな見出しから、改めて気づかされる人が今後を考えるきっかけになり得るので、多くに届いて欲しいですね。

急増する「墓じまい」でトラブルを引き起こす「離檀料」…気になる“その相場”(9/11【マネー現代】)

上記に引き続いてのストレートで分かりやすい記事。墓じまいの実態と、お墓がお寺の墓地だった場合に気をつけておきたい「離檀料」のことなど、数字も交えており、客観的に知ることができます。

歳をとってからの墓じまいはたいへん、という結論に落ち着きますね。年老いた親に任せるのではなく、子世代にこそ知っておいてもらいたいと思いました。島田氏の新著『「墓じまい」で心の荷を下ろす』への導入となっているので、気になったらこちらを読んでみましょう。

島田裕巳 著
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「サブスク墓」も登場 増える墓じまい、合葬墓…(9/4【神戸新聞】)

神戸市のケースではありますが、お墓の現状・変化を数字で報じていて、実態がよく伝わる記事です。

なかでも市営墓地で「昨年度、墓じまいで返還された区画(727区画)が、新規申し込み(244区画)を上回っている」というのは、東京なんかとまるで事情が違うのだな、と驚きました。

伊勢丹に象徴される百貨店の体質…同社は社員を「忠勤者」と呼んで墓までつくっていた(9/6【日刊ゲンダイ】)

評論家・佐高信氏の「この国の会社」より。三越伊勢丹さんのお話ですが、企業墓・社墓という、お墓の近現代史に知られざる側面を見つけた記事です。

さまざまなものを象徴するお墓の底知れなさを感じるとともに、ここで紹介された本「ルポ企業墓」へと興味が続きます。

山田直樹(著)
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上越市のアイエムタクシーが墓参り代行(9/8【上越タウンジャーナル】)

新潟ローカル記事ですが、タクシー会社の墓参り代行・同行サービスの話題。乗務員さんへの研修を取材していて、利用者にとっては裏側から見られる良い機会になるかと思います。運転免許を返納した人のニーズにも気づかされました。

おはかんりでは、さまざまな業態・業種の「お墓参り代行」を調べていますが、タクシー会社は各地で、それぞれの土地柄に即したサービスが展開されているようです。

第24区 徳野崇行准教授『現代日本と供養文化』(9/14【駒大PLUS】)

駒澤大学さんのメディアで見つけたコラム記事です。お墓とセットで考えたい「供養」の歴史や檀家制度についてわかりやすく、未来への提言までもあって新たな視点を得られました。

徳野崇行先生のように、発信する宗教者から学べることは多く、これからも注目していきたいと思います。

映像ニュース

諫早市で天正遣欧少年使節 千々石ミゲルの可能性が高い遺骨を発見(9/12【長崎ニュースKTN】)

長崎県諫早市より、中世のお墓発掘のロマンが伝わるのがこちら。

天正遣欧少年使節団が派遣されたのが1582年、その一人・千々石(ちぢわ)ミゲルは1633年没とされています。ご子孫の方が発掘調査に携われていて、事実となれば歴史を書き換えるほどの発見なのだとか。お墓を通じて歴史を学ぶこととなりました。

企業広報・プレスリリース

横浜市営墓地・納骨堂使用者募集中(9/14【横浜ニュース】)

神奈川県横浜市の自治体からの広報です。年に一度の市営墓地の募集は、9月1日から30日までとなっています。

今年募集を行っているのは日野こもれび納骨堂の、「合葬式納骨施設」と最新式の「自動搬送式納骨施設」の2種類のみです。詳しくは、おはかんりでも記事に取り上げてみました。

新しいお墓の検索ポータルサイト『みんなのお墓』開設のお知らせ(9/6 全石協)

石材業界団体であるの全石協が、9月より新しくお墓の検索ポータルサイト『みんなのお墓』を開設したとのこと。

お墓の検索サイトは大手がいくつかある印象ですが、ここへ乗り込んできていることに興味津々です。全石協のノウハウを結集したコラムやお墓のQ&Aなどのコンテンツに期待します。

「お墓」に関する消費者動向調査を実施(9/7 一般社団法人東京都中小企業診断士協会)

「終活ビジネス研究会」による「お墓に関する消費者動向調査」の分析結果が発表されていました。

対象者の年齢が不明なのが残念なのですが、「終活ビジネス研究会」内部で募集されていたようなので、終活意識も知識も高めなのではないかと推察します。「1.お墓参りに関する現状」「2.家のお墓の今後について」「3.お墓や供養に対する考え方の多様化の進展」とどれも大切で、定点で見ていきたいものですね。

まとめ

さまざまな形で、お墓の歴史が語られることが多かった印象です。

こうした情報から転じて、書籍でより詳しく知ることができたり、歴史や地理に目を向けることとなったりと、これから「勉強の秋」にぴったりです。

そして、お墓検索のポータルサイトが百花繚乱時代になっているようです。あたらしいお題として、今後おはかんりで、主要サイトの比較や分析をしてみたいと思います。

お墓から深まることが多くてついて行けてませんが……。

9月後半はお彼岸でまたお墓の露出(?)が増えそうな予感です。

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